56歳、もう一度キャリアを選び直す。 ―「未来の自分がワクワクする道へ」―

2026年03月03日

「56歳での転職は難しいのではないか」
「早期退職後のキャリアはどう描けばいいのか」

ミドルシニア世代にとって、長年勤めた会社を離れる決断は大きな転機です。
今回ご紹介するのは、56歳で早期退職を選び、現在は人材派遣事業でミドルシニアのキャリア支援に携わるM・Sさんのストーリー。

未経験分野への挑戦、転職活動の苦戦、そして“条件より社風”を選んだ決断——。
セカンドキャリアを考えるすべての方にヒントとなる実体験をお届けします。

ミドル・シニアのキャリアを支える仕事へ

現在は、人材派遣事業において、主にミドル・シニア層の方々に向けて、ご経験やご希望に合ったお仕事をご案内する業務を担当。
一人ひとりの想いや背景に耳を傾け、次の一歩を支える役割を担っています。

その姿勢の背景には、長年にわたる多彩なキャリアがあります。


エンジニアから人事へ、32年のキャリア

新卒で製造業に入社し、電子部品開発のエンジニアとしてキャリアをスタート。
その後、教育事業を中心とするサービス企業へ転職し、企画・マーケティング、管理部門、人事など幅広い職種を経験しました。

一社に32年勤務。順風満帆に見えるキャリアの中で、大きな転機となった出来事がありました。


予期せぬ異動が教えてくれたこと

産前産後休暇から復帰した際、元の部署ではなく通信販売の販売・マーケティング部門へ配属。未経験分野での再スタートでした。

「自分に務まるのだろうか」
不安を抱えながらも、お客様の声を丁寧に拾い上げ、課題や不安を見つけることに集中しました。

その結果、販売成果だけでなく、オリジナル商品のアイデア提案が商品化。購入者からの感謝の声や、地方テレビ番組からの取材依頼も舞い込みました。

この経験が教えてくれたのは、
**“どんな環境でも、自分次第で仕事は面白くできる”**ということ。

それ以降、未経験領域への異動も「はい、喜んで!」と前向きに受け止められるようになったと言います。


56歳、自らも「早期退職」を選ぶ

キャリアの転機は、56歳。
人事部として早期退職制度を推進する立場にあった年でした。

30〜50代の社員一人ひとりの葛藤や希望に耳を傾ける中で、次第に芽生えた思い。

・退職後のキャリアを支援したい
・自分自身も新しい挑戦をしてみたい

家族に相談すると、最初は驚かれました。
しかし最終的には「長年会社のために頑張ってきたのだから、今度は自分のやりたいことを」と背中を押され、退職を決意。

「会社が嫌だったわけではありません。ただ、未来の自分にワクワクできる選択をしたかったのです。」


“条件”よりも“雰囲気”を選ぶ転職

転職活動は順調とはいえませんでした。
書類選考すら通らないことも。

それでも焦らず、複数のエージェントに登録し挑戦を続けました。

最終的に入社を決めたのは、
面接の場で“お客様を大切にする温かい社風”を感じた会社。

給与や条件以上に、「ここで働く自分を想像できるか」を大切にした選択でした。

※イメージ画像

年齢とともに変わった価値観

若い頃は「定年まであと何年?」と数えることもありました。
しかし今は違います。

・ハイクラスを目指すよりも、楽しく健康的に働く
・過去の自分と比べない
・“昔は”という言葉にとらわれない

人の役に立ちたいという軸はそのままに、働き方への考え方はより柔軟になりました。


家族とつくる健康習慣

健康管理も“ひとりで頑張らない”のがM・Sさん流。

・週2日は魚中心の夕食
・自宅で家族とゲーム型エクササイズ

アバターで進捗が見えるため、自然と声をかけ合い、三日坊主にならない仕組みができています。

家族との約束は3つ。
「いつでも味方であること」
「楽しいことを共有すること」
「個人の時間も大切にすること」


学び続ける姿勢

2016年にキャリアコンサルタント国家資格を取得。
現在も更新講習やトレーニングに参加し、オンライン講義で月1本以上の学びを継続しています。

年齢に関係なく、成長を止めない姿勢が、今の仕事にも活きています。


同世代へのメッセージ

「長年勤めた会社を離れるのは勇気がいります。でも、これまでの経歴に縛られず、未来の自分がどうありたいかを想像すると、ワクワクが増えていきます。」

ペースダウンもよし。
新しい挑戦もよし。

大切なのは、他人と比べないこと。
自分が自分らしくいられる選択をすること。

56歳からの決断は、“終わり”ではなく、新しい物語の始まりでした。

 

 

セカンドキャリアに“正解”はありません。
大切なのは、自分が納得できる選択をすること。

パソナマスターズでは、ミドル・シニア世代の転職支援、キャリア相談、派遣・紹介サービスを通じて、一人ひとりの「これから」に寄り添っています。